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桃李塾かわら版~その19~

桜花爛漫の季節を迎えた。華やかさは他の季節の類を見ない。

しかし、その華やかさの中に一縷の寂しさが隠されていることを、我が日本人で知らない者はいない。1期生4人の高校生が論文を書き上げ、発表し、この塾を旅立っていった。この塾で、共に学び共に切磋した同志は、日本、いや世界という荒波に揉まれることだろう。

しかし、君たちにはここで一緒にやってきた仲間と熱いまなざしの先生がいたことを忘れずにいてほしい。桃李塾はいつまでも君たちの確固たる居場所として存在するから。


一会一言 吉田松陰名語(十九) 川口雅昭

天の才を生ずる多けれども、才を成すこと難し。譬へば春夏の草木花葉鬱蒼たるが如き、是れ才を生ずるなり。然れども桃李の如きは、秋冬の霜雪に逢ひて皆零落凋傷す。独り松柏は然らず、雪中の松柏愈〻青々たり。是れ才を成すなり。人材も亦然り。少年軽鋭、鬱蒼喜ぶべき者甚だ衆し。然れども艱難困苦を経るに従ひ、英気頽敗して一俗物となる者少なからず。唯だ真の志士は此の処に於て愈〻激昂して、遂に才を成すなり。

安政三年(一八五六)四月「講孟劄記」



【訳】

天が人に才能を与えることは多いが、その才能を完成することは難しい。才能を与えるとは、春夏に草木の花や葉が深く茂るようなものである。しかし、桃や李は秋冬の霜や雪にあえば、皆枯れ落ちてしまう。それに対し松や柏は雪の中でも青々とその翠をたたえている。才能を完成するとは、この雪中の松柏の姿のようなものである。人間の才能の問題もこれと等しい。世の中には歳若く気鋭く、才能が豊かで喜ぶべき者が多い。しかし、艱難困苦を経るにつれて、そのすぐれた気性が頽れて、一俗物になってしまう者が少なくない。その内にあって、真の志士だけが、それに対処して、更に奮い立ち、ついにその才能を完成するのである。


【解説】

卒塾式に際し、贐とした松陰先生の教えである。人生に於て真の「志士」たれ!!


桃李塾とは

「心ある日本人たれ」を塾是とし、中・高校生を対象に、国家社会のリーダーたる人材を育成することを目指しています。

桃李塾では、定期的に私たちの活動状況などをお送りします。

心で感じて、心を読んで、心にふれて、そんな思いに御支援をお願いします。


 
 
 

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